2021年4月26日 日本共産党愛知県常任委員会
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4月25日投開票でおこなわれた名古屋市長選挙で、日本共産党が自主支援し、自民党、公明党、立憲民主党、国民民主党も推薦した横井利明氏は、35万711票、得票率45・5%を獲得しましたが、及びませんでした。勝ったのは、現職の河村たかし氏で、39万8千656票、得票率51・7%でした。日本共産党の横井氏自主支援にこたえ、河村市長の再選阻止、横井利明氏の勝利のために、昼夜を分かたず奮闘した党員、後援会員、そして市民のみなさんに心からの感謝と敬意を表します。
今回の市長選挙は、不正リコール署名で壊された民主主義をとりもどすために、河村市長の再選阻止で、すべての政党が横井氏を支援する「一点共闘」が成立し、市民とともに大同団結して、河村氏にたちむかいました。圧倒的な知名度をほこり、「選挙モンスター」の異名をとる河村氏は、過去4回の市長選挙で他候補にダブルスコアの大差をつけて圧勝してきました。しかし、今回は、告示1か月前の立候補となった横井氏が、あと一歩まで河村氏を追いつめたことは、横井氏の奮闘とともに、政党、市民が大同団結してたたかったことによるもので、大善戦・大健闘といえる結果となりました。
河村氏をあと一歩まで追いつめたたたかいは、大義のもとに結束してたたかう政党、市民の共闘にこそ、政治を変える力があることを示すものとなりました。次のたたかいとなる総選挙で、野党連合政権を実現する野党共闘を発展させていくうえでも、今回の政党、市民が大同団結したたたかいは、今後に生きるものになると確信しています。
同時に、あと一歩まで追いつめながら、河村氏の再選阻止にいたらなかった要因は、民主主義をこわした河村氏を、市長に居続けさせるわけにはいかないという、政党、市民が大同団結した大義を、市民全体の理解にしていくという点で、わが党を含めた政党の論戦、とりくみに弱さがあったことにありました。これからも続く河村市長とのたたかいの教訓にしていく必要があると考えています。
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日本共産党は、知事リコール署名に市民運動とともに正面から反対した政党として、民主主義を壊した河村市長の政治的道義的責任を問う2種類のビラを作成し攻勢的に配布しました。全戸配布とともにプラスターも掲げた街頭宣伝にも積極的にとりくみました。横井氏への投票をよびかける対話も、横井氏が元自民党であるということで、当初、党内にためらいもありましたが、侃々諤々(かんかんがくがく)の議論を通じて乗り越え、横井氏への投票のよびかけも積極的におこないました。
河村氏は選挙中、相手は「自民党、共産党連合軍」と攻撃してきました。それに対して日本共産党はなぜ横井氏を支援するのか、その根拠をビラでも対話でも明らかにしていくとともに、政党、市民が民主主義を取り戻すという大義のもとに大同団結していることを攻勢的に示して反撃しました。
しかし、選挙へのとりくみの遅れから、全戸配布ビラも告示前日からの配布となり、小学校給食無償化の要求ビラも含めビラの配布総数は81万枚にとどまり、横井氏への投票のよびかけは市内後援会員の8割にとどまりました。
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共闘の選挙をたたかうなかで、党活動の弱点も浮き彫りになりました。保守も含めた共闘という経験のない選挙だけに、選挙戦へのたちあがりをつくるうえで、意思統一をはかることが重要でした。しかし選挙直前まで支部会議がひらけずに、選挙への立ち上がりが遅れたところも少なくありませんでした。支部会議をひらくことは、5月末まで延長された「特別期間」の目標になっていますが、これがいかに重要であるか、今回の選挙で痛感するものとなりました。
党の自力の問題もこの選挙を通じて浮き彫りになりました。名古屋市内の党組織としては、2年前の参議院選挙以来の選挙戦でしたが、活動参加は明らかに後退していました。党の自力をつけることぬきに総選挙での躍進はないことを、あらためてこの選挙の教訓として、7日の決起集会の報告を正面から受けとめて、4月からの党員、読者の前進をつくるために力をつくしていくことが求められています。
また、革新市政の会が発足して以来、初めて政党間の協議による候補者の擁立、選挙活動となりましたが、革新市政の会における日本共産党としての対応の問題についても、しっかりと総括し、発展方向を見いだしていくことが求められていると考えています。
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河村市長、減税日本とのたたかいは、続きます。不正リコール署名への河村氏の関与についての説明責任、河村市長の政治的道義的責任は、選挙に勝利したから「関係ない」といって免れることはできません。選挙中のリコール団体幹部である山田、田中両氏の発言は、河村氏の「潔白は証明された」どころか、関与していたことへの疑惑をいっそう深めるものになりました。政治的道義的責任も含め、市民運動とも力を合わせて議会内外で徹底追及していきます。
コロナ対策は、選挙の中心争点となり、横井氏が若者の大規模検査の実施を公約するもと、河村氏は、医療従事者や介護関係者の定期的な検査実施に言及しました。敬老パスの回数制限を緩和する発言も含め選挙で河村氏が公約した市民の要求にこたえる政策をすみやかに実施していくよう迫っていきます。
日本共産党は、引き続き河村市長と対決し、選挙で訴えた民主主義をとりもどすこと、まったなしの課題となっているコロナ危機から市民の命と暮らしを守ることに、引き続き力をつくしていくことを表明するものです。