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減収補填待ったなし 共産党国会議員が民医連と懇談

■ 病床もひっ迫 救える命救えない

 日本共産党の、もとむら伸子衆院議員(衆院東海比例予定候補)、井上哲士、武田良介両参院議員は22日、愛知県民主医療機関連合会とオンラインで懇談し、医療機関や介護事業所の深刻な減収の実態やワクチン接種への不安・要望などを聞きました。

 名南病院(名古屋市、158床)の小岩朋宏事務長は、入院の休止や外来の減少による減収は非常に大きいとして、「補助金がないと来年度の経営の見通しが立たない」と強調。医療崩壊を防ぐための速やかな財政支援を求めました。

 また、名古屋市内の病床がひっ迫し、コロナ患者を転院させられなかった緊迫した状況があったことなどを報告。感染防止のため空気が部屋の外に漏れないようにした陰圧室などの設備がない中で、当該病棟の入院を休止するなどして対応したと述べました。平時であれば入院して救える命が、第3波で救えない事態になっていると訴えました。

 さらにPCR検査機器や陰圧テントへの設備投資などの状況を説明。ワクチン接種については、感染が落ち着いていれば接種に集中できるが、再拡大した場合には対応に不安があると話しました。

 愛知県民医連事務局の渡辺智史氏は、医療従事者やコロナ患者を受け入れる病院への財政支援が始まった一方、コロナ患者を受け入れていない病院への支援は不十分だと指摘。「病院ごとに規模や機能が異なる中で後方支援も含めて地域全体で医療を守っている。小さいクリニックや診療所などを含めたすべての医療機関への減収補填(ほてん)が必要だ」と訴えました。

 全国の介護事業所を対象にした調査では収入が回復している事業所が増えているものの、マスクや手袋などへの支出の増加が依然として続き、経営を圧迫していると指摘。利用控えや休業による減収補填もなく、昨年の倒産件数は過去最多だったとして、支援の拡大を訴えました。

 もとむら、井上、武田の各氏は、「『救える命が救えない』という思いを医療従事者にさせるような政府の対応が問われている。国が医療機関・介護施設への減収補填をするよう引き続き国会で求めていく」などと話しました。

(2月24日 しんぶん赤旗)