■ 守る会が提出
愛知県東栄町の町民らでつくる「東栄町人工透析・入院を守る会」は7日、町に入院・透析・救急を義務付ける条例改正を求める直接請求署名1075人分を町選挙管理委員会に提出しました。
署名数は町の有権者の約39%にあたり、条例案を審議する臨時議会招集に必要な55人(50分の1)を大きく上回りました。署名は昨年12月2日から今年1月2日までの1カ月間で、守る会の呼びかけに答えた町民69人が受任者となり署名を集めました。
町は、「東栄医療センター」の医師不足や財政赤字を理由に19年3月に救急医療をやめ、20年3月に透析を中止し、透析患者が転院を迫られました。町が新たに建設を予定している医療センターは無床診療所にする方針です。
守る会は、愛知県北設楽郡(設楽町、東栄町、豊根村)唯一の入院・透析・救急の拠点を守るために、昨年2月からチラシ・アンケートの配布や学習会を重ねてきました。コロナ禍で「へき地医療」が見直され、「新しい診療所でも、『入院なし』では絶対に困る」「町長の仕事は医師を確保すること」という声が寄せられました。署名提出を激励しようと、役場前には町民21人が集まりました。
透析患者で請求代表者の西谷賢治さん(52)は、記者会見で「力をゆるめることなく町の医療を守っていく。町長・議会リコールに必要な915人(3分の1)も超えた。議会は町民の声を受け止めしっかりと議論してほしい」と話しました。
(1月9日 しんぶん赤旗)