新型コロナウイルスの相談に無料で応じる「いのちとくらしを守るなんでも電話相談会」が全国各地で行われた19日、愛知県では、愛労連や県社保協などが県弁護士会の協力をえて実施し、深刻な実態が浮き彫りになりました。
名古屋市熱田区の労働会館に5台の電話を設置。弁護士、医療関係者、ケースワーカー、労働組合役員ら29人が応対し、65件の相談がありました。
全国の解雇、雇い止めは11月末で7万4千人を超えた。愛知の有効求人倍率は1・02倍で全国平均(1・04倍)を下まわっています。
会社が5月に倒産し求職中の男性(62)は「新しい仕事が見つからず困っている。失業手当も間もなく打ち切りになる。このままでは年が越せない」。勤務先の事業所が閉鎖になった30代の女性は「正社員なので解雇にならないが他県の事業所勤務を命ぜられた。親の介護や子どもの関係で他県への転勤は無理。辞めるしかないが新しい仕事を探すのは難しい」と窮状を訴えました。
飲食業の女性(54)は「夏までは何とか営業を続けてきたが、コロナの第3波で限界。店を閉めようと思うが滞納している家賃の支払いなど頭がいたい」。配送業の男性(61)は「個人で請負運送業をしているがコロナで仕事が激減。国保や年金の支払いも滞納している」など事業者からの相談も多く寄せられました。
竹内創・愛労連事務局長代行は「コロナ禍で飲食店などに営業時間短縮要請などがあり、事業者、働く人たちともに生活は厳しくなると予想される。愛労連では労働相談センターを開設しているので一人で悩まず相談を」と語りました。
労働相談センターは平日午前9時半~午後4時半、無料相談を実施しています。年内は28日(月)まで。年始は5日(火)から行います。フリーダイヤル0120(378)060。
(12月22日 しんぶん赤旗)