定数21の比例東海ブロックから、もとむら伸子衆院議員、しまづ幸広前衆院議員に続く3人目の日本共産党議席を目指す長内史子さん(党愛知県委員会青年学生部副部長)。
■ 若者の声届け
党比例予定候補で最も若い32歳。学生時代から13年間、高い学費に苦しむ学生や過労死寸前の働き方に追いつめられている若者の声を聞き、国会議員や政府に届けてきました。
大学や街頭などで対話した若者は1千人以上。「弁護士になるために入った私立大。学費のために深夜にアルバイトをして体調を崩し単位が取れず奨学金も打ち切りになった。退学せざるを得ない」「残業は月140時間。始発で出勤し午前2時に帰る生活。睡眠時間を確保するために食事を抜き体重が減った」…。
若者の進路や就職先の選択を阻む「自己責任」の壁。行政に助けを求められず苦しむ姿を間近で見てきたからこそ、「青年から未来や命を奪う社会を何としても変えたい。若者の声を聞いてきた私だからこそ国会に送ってください」。訴えに力がこもります。
大学時代から学生有志の団体「学費ゼロネット」や日本民主青年同盟(民青)、全日本学生自治会総連合のメンバーとして学費負担の軽減を求める署名や実態調査に奔走。長年の署名運動や政府要請が安倍政権を動かし、2017年に給付制奨学金がスタートしました。
16年に参院東京選挙区候補だった山添拓弁護士らと共同して行った10~30代の労働実態調査は、若者の長時間労働や低賃金の実態を告発。残業規制を盛り込んだ野党共同の労働基準法改正案に発展しました。
民青中央委員会の小山農委員長は、「当時から、『自己責任』を押し付ける政府を追及する鋭い論戦力と仲間の力を引き出す温かさをもった人でした。コロナ禍を経験した青年が『社会を変えたい』と思っている今、誰もが希望を持てる新しい社会をつくっていく先頭に立ってほしい」よエールを送ります。
長内さんは東京都国立市生まれ。小学校の卒業式で教職員や子どもの意見を抑えつけ、国旗を掲揚する校長に憤り、「もっと一人ひとりの思いを対sてうにできる社会にしたい」と考えるようになりました。
■ 異常さを痛感
高校2年の時に1年間留学したニュージーランドで、学歴に縛られずに個人の能力を引き出す教育に衝撃を受けます。思想信条の自由を国旗・国歌の押し付けで抑え込み、「自己責任」の押し付けで進路の選択肢を奪う日本社会の異常さを改めて痛感しました。
気候変動の問題を考えたいと通った東京農業大1年の時に民青に加盟。党綱領や科学的社会主義を学ぶなかで、高い学費や就職難、違法な働かせ方の背景に「米国と財界言いなり」の二つの異常があることを知ります。
「自己責任」に追い詰められている若者に「あなたのせいではない」と希望を届ける展望を見いだし、地道な対話を通して要求実現へ動き出す若者の背中を押してきました。
学生時代から一緒に活動してきた倉石文美さん(30)は、こう評します。「『自民党政治でもいい』と言う青年にも、まずはその思いに寄り添って心の奥深くに隠れている『本当は政治を変えたい』という願いを引き出して、『一緒に変えていこう』と対話ができる努力の人です」
民青都委員会の専従などを経て19年から党愛知県委員会に勤務し、2000年代最高の民青同盟員の拡大に貢献。コロナ禍では困窮する若者の実態を行政や大学に届け、学生への現金一律給付などを実現させてきました。
長内さんが信じているのは青年の力が時代を動かすこと。政権交代で「自己責任」を押し付ける自民党政治を終わらせ、自由に生き方を選択できる社会の実現へ、草の根から若者の輪を広げます。
(10月30日 しんぶん赤旗)