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政治を動かす 衆院議員・東海比例予定候補 もとむら伸子さん(下)現場の声を国会に

小池晃書記局長(左)と、しまづ前衆院議員(右)とともに訴える、もとむら衆院議員

 もとむら議員は1972年、愛知県豊田市生まれ。長崎市で被爆した父親から被爆体験を聞いて育ちました。日本共産党の職員として私利私欲なく、まじめに頑張る父親の姿を見て、日本共産党をずっと信頼してきました。

■ 「人間の尊厳」

 京都の大学に進学し、日本古代史を専攻。「人間の尊厳」=一人ひとりが差別されない大事な存在であることを熱心に説く近現代史の先生の授業が好きでした。ある日、先生が語った言葉が今でも忘れられません。

 「僕は共産党員ではないけれど本当に人間の尊厳を保障しようと思ったら社会主義、共産主義にいくしかないと思う」

 利益が最優先ではなく、命や尊厳、自然環境を大事にする社会への方向性を語った言葉が心に響きました。

 しかし現実は、米国と一緒に戦争できる国へと突き進み、不要不急の大型開発で自然を破壊、お金がなければ必要な医療・介護も受けられない…。「そんな政治を変えたい」と考えていた時に父親に誘われ入党しました。大学4年生の時でした。

 「まだまだ勉強が足りない」と大学院で学び、卒業後は新日本婦人の会愛知県本部に勤務。その後、1998年に愛知選挙区から当選した八田ひろ子参院議員の秘書を6年間務めました。

 八田議員は、議員立法提出数が42件と、改選124議員中「1位」(04年6月6日付「朝日」)。質問準備のために議員会館に寝泊まりしたり、現地調査に同行したり、「一時は親とよりも一緒に居た」という八田議員から多くを学びました。

 「現場の声をつかまなければ、論戦で打ち勝つことはできない」「現場の皆さんが頑張っているから論戦できる」。八田さんがよく話していた言葉です。

 もとむら議員の徹底した現地調査に基づく「血の通った質問」は、私利私欲なく頑張る党国会議員団の伝統を引き継いでいます。

 もとむら議員の初質問(15年3月)はリニア問題。JR東海が住民説明会やホームページで深さ40㍍以上の「大深度地下」は所有者の権利が消滅するかのような説明をしていた問題を追及。国交省に消滅しないことを認めさせ、JR東海への指導につなげました。

 党国会議員団としてリニア沿線の1都6県すべてに足を運び調査を重ねてきました。トンネル掘削に伴う残土運搬の大型ダンプが通る影響、山梨実験線の車両基地事故や大井川などの水枯れ・減水問題、地下水調査で基準値を超える鉛が検出されても住民に知らせないJR東海の不誠実な姿勢を聞きとり、政府に突き付けてきました。

■ 質問に「感動」

 自民党政治による地域医療の切り捨てとも対峙。今年1月の総務委員会では愛知、静岡両県の患者が通う東栄医療センターでの人工透析室の継続を求めて質問。5つの財源を示した質問に住民から「建前でなく町民のために本当によく調べている。感動した」との声が上がりました。

 コロナ禍のもと苦しむ観光業やホテルの問題も取り上げ、固定資産税の減免制度を実現。帰国が困難となった外国人技能実習生の問題では、即座に厚生労働省に問い合わせ失業給付の受給につなげました。豪雨災害で崩落した国道の調査では、視察中に被災地の声を国交省に届け、代替道路の無料開放を実現させています。

 憲法審査会では、市民と野党の共闘、党議員団あげた奮闘で1秒たりとも自民党の改憲提案を許さず、弁護士団体から「奇跡的」といわれました。

 「平和憲法を子どもたちに手渡し、個人の尊厳を大切にする政治の実現へ、もっと届けたい声、やり抜きたい仕事があります。比例東海ブロックから、しまづ幸広さんと一緒に何としても勝ち抜いていきたい」

(9月18日 しんぶん赤旗)