新型コロナウイルスの影響で、愛知県内の多くの子ども食堂が開くことができないなか、八つの子ども食堂は3月29日、子どもたちに食料品の無料配布を行いました。
「あいち子ども食堂ネットワーク」に加入する名古屋市、日進市、岡崎市の子ども食堂で約800セットが配られました。25日に企業や個人から寄付された食品類を、各食堂に仕分けしました。
「ほんわか食堂」(名古屋市南区)では、入場制限や消毒、マスク、手袋をするなど感染防止の対策をとり、午前10時開始を前に子どもたちが訪れたことから、5分前に開場しました。
子どもたちは、レトルト食品やジュース、お菓子などの詰め合わせや野菜、お米など両手いっぱいに受け取りました。ジュースを手に満面の笑みの子ども、小学生の男の子は「すごい量!がんばって持って帰る!」と元気いっぱいの様子でした。用意した100セットが2時間でなくなりました。
受け取ったあとも会場にいた子どもたちは「家に帰ってもひま。何もできない。早く遊びたい」。新中学生になる男の子は「1カ月以上も学校が休みで勉強をやり残してきた。このまま中学生になるのは心配」ともらしました。
子ども2人と来た母親は「保育園も休みなので、すごく助かります。子どもも退屈しているので、地域でいろいろやってもらって息抜きになります」と答えました。
ほんわか食堂の松土敏子代表は「久しぶりに子どもの顔を見られて、元気で安心した」とホッとした表情です。「学校に行けない今こそ、学習支援が本当に必要。対策も含めて考えている。子どもだけじゃなく、本当に困っている親の状況もつかみ、手が届くようにしていきたい」と語りました。
(4月3日 しんぶん赤旗)