「新型コロナによる景気後退を跳ね返すには」―。名古屋市中区栄の繁華街で15日、愛知県労働組合総連合(愛労連)が、新型コロナウイルス感染問題で緊急宣伝に取り組み、市民に経済政策の要望を聞くシールアンケートを呼びかけました。
最低賃金の全国一律1500円を求める署名に取り組み、組合員ら30人以上が参加しました。
知崎広二議長は「新型コロナウイルス感染拡大により、観光、小売り、外食、レジャー業界への影響が大きく、今後の経済の行方に国民の不安が高まっています。景気を後退させない政策について聞かせてください」と訴えました。
ホワイトボードにある賃上げ、消費税減税、中小企業支援などの枠内に次々とシールが張られました。
最低賃金上引き上げに投票した男性(34)は「時給1150円で働いている非正規社員。景気回復には最賃や大幅賃上げで購買力を増すべきだ。安倍首相の対策は大企業や正社員向け。もっと低所得者のことを考えてほしい」。男子高校生(17)は「アルバイト代が安い。もっと上がればバンバン買い物して景気がよくなると思う」と話しました。
消費税減税に投票した女性(46)は「消費税10%増税で景気が悪くなった。新型コロナでさらに悪化した。景気回復の最大の特効薬は消費税廃止。廃止が無理なら5%に戻すべき」。社会保障充実に投票した女性(71)は「年金減額、介護や医療費の支払いなど老後が心配。お金を使わないようにしている。社会保障が充実すればタンス貯金をせず買い物に回せて景気向上につながる」と語りました。
ホームヘルパーをしている女性(63)も社会保障充実に投票。「デイサービス休止の事業所が増えている。代わりに訪問介護やホームヘルパーの要望が増えているが人手不足で対応できない。障害者や高齢者が国の劣悪な社会保障施策の犠牲になっている」と憤りました。
(3月17日 しんぶん赤旗)