愛知県社会保障推進協議会と愛知県労働組合総連合は2月29日、名古屋市内で第21回あいち社会保障学校を開きました。医療や介護、自治体関係者ら76人が参加。日本共産党の本村伸子衆院議員、地方議員5人が出席しました。
県社保協の森谷光夫議長は「安倍政権の社会保障費削減、改悪をストップさせ、国の責任で暮らしと社会保障充実へ運動を広げよう」と訴えました。
関野秀明・下関市立大学教授が「消費税増税に頼らない社会保障充実策」と題して講演。欧州諸国より少ない日本の社会保障費、事業主負担を主要財源としている欧州各国、消費税増税の問題点などについて述べ、「金持ち・大企業優遇税制、大型公共事業、高額な自衛隊装備を見直せば、社会保障費は増やせる」と強調しました。
小松民子・県社保協事務局長が昨年10、11月におこなった自治体キャラバンについて「1980年から始めて昨年は40回目。2000年までゼロだった中学校までの医療費無料化は1市を除く53自治体が実施。国保の減免制度も96%の自治体が実施するなど、キャラバンをはじめとする運動で私たちの願いが実現した」と報告しました。
各団体から「政府は75歳以上の医療費窓口負担を1割から2割にする方針。高齢者の暮らしと健康に大きな影響を及ぼす。反対署名に取り組んでいる」(県保険医協会)。「全労連が全国で実施した『最低生計費試算調査』の結果、全国どこでも単身者で月額22~23万円(時給1500円)が必要。全国一律最賃1500円を求め運動している」(愛労連)などの発言がありました。
本村議員は「国会で地域医療を守るため、再編統合の病院リストの撤回、医師確保の財政支援を強く求めている」と報告し、「愛知の東栄医療センター(旧東栄病院)の無床化など医療機能縮小をやめさせ、へき地医療を守るため全力をあげる」と語りました。
(3月3日 しんぶん赤旗)