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愛知民医連調査 国保税「高い」75% 受診抑制「ある」と回答も

アンケート調査について発表する早川会長(左)=26日、愛知県庁

 愛知県民主医療機関連合会(愛知民医連)は26日、国民健康保険アンケートの結果を発表し、高すぎる国保料(税)の実態を告発しました。

 記者会見で、早川純午会長は「手遅れになるケースもあり、高い国保料(税)が加入者の生活や受診機会にどのような影響を及ぼしているか確かめたくて実施した。現場で対話した生の声を届けたい」と話しました。

 アンケートは昨年10~12月にかけて、民医連加盟の病院や薬局などで聞き取り調査しました。外来患者を中心に624人から回答がありました。

 国保料(税)の負担感では、75・2%が「とても高い」「高い」と回答しました。要望(複数選択)では、「保険料(税)を下げてほしい」、「安心して病院にかかれるようにしてほしい」、「窓口負担を下げてほしい」が多数を占めました。

 経済的理由による受診抑制では、4人に1人以上(27・1%)が「ある」と回答。治療中断も7人に1人(15・4%)が「ある」と答えました。27人が短期保険料・資格証明書の発行を受けたことがありました。

 治療費のために「工夫したこと」では、67・1%の人が「医療機関へ行く回数を減らす」「できるだけ行かない」「他の生活を切りつめている」などの工夫をせざるを得ない状況でした。

 自由記入欄には、「国保料が6月から家族で5千円以上あがった。年金生活者としては生活が大変」、「かなりの負担額。夫婦で働けなくなると払えるか不安」、「自営業、年金生活には負担が大きすぎる」など書かれ、安心して医療を受けられない切実な要求が浮き彫りになりました。

 小岩朋宏・社保平和委員長は、「今回は外来患者を中心とした調査であり、医療機関に来られない層ではさらに悪い状況が考えられる」と指摘。「きわめて高い保険料が、いのちと健康をまもる医療機関にかかるハードルとなっている。誰もがお金の心配なく医療を受けられるよう、保険料の大幅引き下げを求めて行きたい」と語りました。

(2月29日 しんぶん赤旗)