「市民の宝・敬老パスを守ろう」―。名古屋市議会が開会された19日、寒風が吹く市役所前で横断幕やノボリを持った100人以上が敬老パスの利用制限なしの拡充を求めて、2時間座り込みました。
名古屋市は65歳以上の市民が市バス・地下鉄などに乗車できる「敬老パス」を22年から名鉄、近鉄、JRへ拡大すると同時に、利用回数の上限を730回に設定する条例改正案を提出しています。
年金者組合愛知県本部の伊藤好孝委員長は「高齢者が外に出て元気になることを阻害する利用制限は時代錯誤。敬老パスの経済効果は予算の2・5倍もある。運動を強め、敬老パスを守っていこう」と呼びかけました。
名古屋市内支部協議会の渡辺義巳議長は「年間730回の根拠はない。どれだけ影響があるかアンケートをとりたい。今日をスタートに、利用制限させない運動を展開しよう」と話しました。
パス利用者もマイクを握り、南区の中西八郎さん(78)は「利用制限されれば、使いにくくなる。いったん制限されれば、どんどん削られる」。堀恵子さん(64)は「8月からやっとパスを持てる。気兼ねなく外に出られる、敬老パスは『市民の宝』と大きな声で訴えよう」。熱田区の女性は「高齢者が外に出れば、サークル活動、ボランティア、ランチ、買い物と経済効果は大きい」などと訴えました。
革新市政の会、愛労連、愛知社保協、名古屋市職労の代表が連帯と激励のあいさつ。日本共産党名古屋市議団も激励に訪れ、「市もお金があることを認めている。どう使うかが問題だ。全国に誇れる制度にするために一緒にがんばろう」と語りました。
参加者は、市議会各会派に「敬老パスに利用回数制限を導入しないことを求める要請書」を提出しました。
(2月21日 しんぶん赤旗)