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敬老パス制限やめて 名古屋 市政の会など市長要請

敬老パスについて市職員(左端)と話し合う人たち=5日、名古屋市役所

 年金者組合愛知県本部と名古屋市の革新市政の会は5日、河村たかし市長に対し、敬老パスへの利用回数制限の導入撤回を求める要請署名を提出し、利用回数制限なしで対象を拡大するよう要請しました。

 敬老パスは65歳以上の高齢者が所得に応じて一定の額を払えば、地下鉄や市バスなどを無制限に利用できるもの。市はJR・私鉄への利用拡大と同時に利用回数制限を2022年2月から実施する方針です。

 署名は、両組織と緑区の住民組織が集めた8947人分が、市長室の野澤米子次長に提出されました。

 署名提出後、45人が参加し、健康福祉局に切実な声を伝えました。日本共産党市議団が同席しました。

 名東区の男性は「1日平均で1260円分の敬老パスを使っている。生活費のなかで交通費の割合が高く、利用が制限されると生活できなくなる」、北区の女性は「高齢者は子守などで頼られ毎日出かける人も多く、回数制限は困る」と訴え。

 守山区の男性は「認知症のリスクは公共交通機関を利用しない人で高く、敬老パスの健康効果は立証されている」と訴えました。

 革新市政の会の西村秀一さんは「敬老パスは名古屋市民の宝。自由に乗れることが一番大切で、市の調査でも現役世代の7割以上が支持している。利用制限なく私鉄への拡大を」と訴えました。

 担当者は「回数制限は制度を維持していくためのもの」と述べました。

(2月8日 しんぶん赤旗)