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核兵器廃絶 思い継ぐ 被爆者励ますつどい 高校生ら決意

核廃絶、ヒバクシャ訴訟勝利を求め開かれたつどい=21日、名古屋市中区

 「核廃絶の思いを引き継ぐ」「ノーモア・ヒバクシャ訴訟勝利を」―。名古屋市内で21日、被爆者をはげますつどいが開かれ、被爆者の体験を聞いた高校生らが核廃絶の決意を語りました。

 主催は、あいち被爆者支援ネット。原爆認定訴訟を支援しようと15年前に結成され、毎年「つどい」を開いてきました。今年は被爆者10人をふくめ40人が参加しました。

 開会あいさつで被爆者でもある沢田昭二・県原水協理事長が「来年はニューヨークでNPT(核拡散防止条約)再検討会議や原水爆禁止世界大会が開かれる。核兵器禁止条約発効へ各国の批准が進んでいる。核廃絶実現へヒバクシャ国際署名を成功させよう」と訴えました。

 ノーモア・ヒバクシャ愛知訴訟弁護団の伊藤勤也弁護士は「最高裁の弁論が来年1月21日に決定した。原告が最高裁で被爆体験を語る画期的なもの。被爆者運動の大きな局面を迎える」と強調。原告の高井ツタヱさん(82)は裁判支援の感謝を述べ、長崎での被爆体験を語りました。

 参加者は食事をしながら被爆体験を聞くなど懇談しました。平和教育の一環で被爆者を招き「被爆体験を聞く会」を行っている東邦高校(名古屋市名東区)の生徒2人が参加。「被爆者の核兵器廃絶、平和への強い思いを、若い僕たちが引き継いでいきたい」、「僕たちの先輩(東邦商業)が勤労学徒として軍需工場で働き、1944年12月13日の名古屋空襲で多くが犠牲になった。毎年12月、学校にある犠牲者の碑の前で全教員、生徒が『平和を願う集会』を開いている」と話しました。

 懇談後、参加者から被爆者全員に記念品を贈呈しました。

(12月24日 しんぶん赤旗)