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敬老パス拡大へ名古屋市緑区の区民ら「会」結成

敬老パスの利用回数制限なしを求め開かれた集い=17日、名古屋市緑区

 名古屋市緑区で「制限なしで敬老パスの拡大を求める緑区民の会」が17日に結成され、河村たかし市長あての要請署名に取り組むことを確認しました。

 名古屋市は、65歳以上の市民が市バス・地下鉄などに乗車できる「敬老パス」を2022年2月から名鉄、近鉄、JRの鉄道へ利用拡大すると同時に、利用回数の上限設定を導入する方針で、来年2月市議会に提案予定です。

 結成に先立つ「集い」には区民ら40人が参加。年金者組合あいち緑支部、新婦人緑支部、日本共産党緑区委員会の主催。

 さはしあこ市議は「市は利用拡大にかかる約9億円を回数制限で充当する方針。金持ち優遇の住民税5%減税を廃止すれば、回数制限は必要なく、民間バスにも利用拡大ができる」と指摘。「民間鉄道への利用拡大は市民と力を合わせた成果。民間バスも利用できるよう全力をあげる」と述べました。

 元市交通局職員の三浦勤さんが講演し、「1973年にできた敬老パス制度は全国に誇れる制度。交通は人間らしい生活を送る権利。回数制限は、利用者を委縮させるし、高齢者福祉に反する。みんなで撤回させよう」と訴えました。

 参加者から「敬老パスは年間1200回以上使っている。回数制限されると生きがいのボランティア活動が出来なくなる」、「名鉄、JRが利用できるのは嬉しい。元気なうちに一刻も早く使いたい」、「市は敬老パスの経済効果は316億円と試算している。回数制限すれば経済効果が薄れる」との意見が相次ぎました。

(11月22日 しんぶん赤旗)