「10月8日はイレバの日」―名古屋市千種区の覚王山日泰寺で8日、使わなくなった入れ歯や抜けた歯などに感謝を込めて供養する「歯の供養祭」が行われました。主催は愛知県保険医協会歯科部会。今回で34回目。
歯科医師や市民ら50人が参列し、送付や持ち込まれた歯、約750個が供養されました。供養された入れ歯は金属を精製し、リサイクルで得た利益が「日本口唇口蓋裂協会」「ささしまサポートセンター」に全額寄付されます。
大藪憲治会長は祭文を読み上げ、「噛(か)んで食べられる喜びを確認し、自身の歯や入れ歯を大切にしてほしい」と述べ、「あらゆる世代に格差と貧困が拡大している。消費税増税によって、受診控えが心配。お金の心配なく受診できるよう窓口負担の軽減が求められる。保険でよりよい歯科医療を実現するため努力したい」と話しました。
口唇口蓋裂協会の夏目長門常務理事、モンゴルとベトナムから研修に来ている医師3人、ささしまサポートセンターの森亮太理事長があいさつ。橋詰義幸医師が歯の健康講話をしました。
参列した男性(73)は「入れ歯は貴重な金属を使っている。2年前に亡くなった母のものでしたが、人の役に立てるならと供養しました」と語りました。
(10月11日 しんぶん赤旗)