国際芸術祭あいちトリエンナーレ企画展「表現の不自由展・その後」をめぐって、萩生田文部科学大臣による補助金全額不交付決定に対し、撤回を求める抗議集会が5日、名古屋市中区で開かれました。60人が参加。「表現の不自由展・その後」の再開を求める愛知県民の会の主催。
企画展中止に反対するネット署名を呼びかけた井口大介さんが報告に立ち、これまでに全国から2万8千を超える署名が寄せられていることを紹介。「見て、知って、考え、議論する場を提供するのがアートの使命。補助金不交付は文化庁による文化への暴力だ」と指摘しました。
井口氏は、問題の根底には安倍政権の女性蔑視、人権侵害があるとして、「安倍政権が官僚人事を握り、忖度が起きている。安倍政権を絶対に変えなきゃいけない」と強調。「問題はまだまだ続いていく。愛知の次は横浜。全国ひとつにすすめよう」と呼びかけました。
芸術祭最終日(14日)までスタンディングアピールを行うことが呼びかけられ、参加者はさっそく繁華街で通行人らにアピール。
リレートークで「表現の自由は、生きていくうえで普通の権利。奪わないでほしい」、「圧力に屈する前例をつくってはいけない。企画展は必ず再開を」、「意に沿わなければ弾圧する安倍政権を許すな」など訴えました。
アピールを見て写真を撮っていた男性2人組は「韓国から留学に来た。展示があったことも、それが中止になったことも知らなかった。歴史を考えてくれる人がいるんだと思った」、「日本と韓国が最近仲良くない。日本のことを韓国の友人たちに知らせて、仲良くしていきたい」と話しました。
(10月8日 しんぶん赤旗)