愛知県で開催中の国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」の展示中止をめぐり、県の検証委員会が21日、名古屋市内でフォーラムを開きました。出展作家や一般参加者が「一日も早く展示を再開してほしい」と訴えました。
検証委はフォーラムの意見も踏まえて中止に至った問題の中間報告をまとめます。
フォーラムでは、平和の少女像や天皇を題材にした映像を集めた企画展について作家や参加者が思いを語りました。
天皇に関する作品をつくった小泉明郎さんは、「みんなが意見を言える場所が美術館であり、それを作家は求めている。不自由展を一日も早く再開することで芸術による豊かなコミュニケーションの場がつくられる」と話しました。
参加者からは「排除された理由をみんなで考える企画に心を動かされた。絶対に再開してほしい」という意見の一方、「どこが芸術なのか」などの発言も出されました。
作品を出品したアーティスト集団「Chim←Pom」の卯城竜太氏は、「(作品を)見る権利が奪われると、そのことについて知る権利が無くなる。自分で考えることができなくなる。不自由展には批判されるべきポイントはあると思うが、見て何が問題かを考えてほしい」と話しました。
(9月23日 しんぶん赤旗)