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表現の自由封殺するな 名古屋で「不自由展」再開求め集会

 国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた問題を受けて22日、名古屋市内で市民らが企画展の再開を求める集会を開きました。「暴力で表現の自由を封殺するな」「加害の歴史に向き合おう」などの横断幕やプラカードを手に約300人が参加。「市民の声で再開させよう」と訴えました。

 主催は「『表現の不自由展・その後』の再開をもとめる愛知県民の会」。日本共産党の本村伸子衆院議員が参加しました。

 あいさつした長峯信彦共同代表は、「表現の自由は個人の自己実現以外に、民主主義社会を健全に維持するという重要な目的があり権力が表現の内容に関わってはいけない。日本ではそれが未成熟だと言う事が露呈した。芸術文化の弾圧は絶対にあってはならない」と話しました。

 企画展実行委員の岡本有佳さんは、「再開にむけて協議を続けていく」と訴え。小倉利丸さんは、「再開を求める声が多くの人たちから集まっている」と述べ、歴史認識や天皇問題をタブーとさせず企画展の再開へ力を尽くすと話しました。

 中谷雄二弁護士は、再開を求める仮処分の申し立てについて「裁判所は仮処分決定を出すことを念頭において(関係者に事情を聞く)審尋を続けている」と報告。東京や神奈川、大阪の参加者が各地の取り組みを訴えました。

 天皇の写真などをコラージュした映像作品を出品した大浦信行さんが作品への思いを語りました。参加者は、集会後に市内をデモ行進しました。

(9月23日 しんぶん赤旗)