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市長は表現の自由守れ 不自由展再開求めるアピール

スタンディングで「表現の自由を守れ」と訴える人たち=24日、名古屋市西区

 「表現の自由を守れ」「展示の再開を」―。名古屋市西区で24日夕、展示中止に追い込まれた国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」の再開を求める市民の声が響きわたりました。

 「さよなら原発inにしくアクション」と「安倍9条改憲NO!西区市民アクション」が共同して呼びかけたもの。両アクションは2012年から7年間、原発ゼロや戦争法廃止など、その時々の重要問題を掲げ、毎月スタンディング宣伝を行っています。

 この日は、「不自由展」が河村たかし名古屋市長らの圧力によって展示中止に追い込まれたことに、「黙っているわけにはいかない」と、定例アクションとあわせてアピール。

 文化・芸術関係者や市民にも参加を呼びかけ、区内外から20人が参加。「河村市長は憲法守れ」、「歴史事実と表現の自由を守れ」と書いたボードや横断幕を掲げて宣伝しました。「不自由展」再開を求める署名にも取り組みました。

 リレースピーチで日本共産党の鷲野恵子前県議は「日本共産党愛知県委員会は大村秀章愛知県知事に力を合わせ再開に努力しようと申し入れた。表現の自由を守るため安全対策を講じて再開を」。青木朋子前名古屋市議は「河村たかし名古屋市長は、今回の発言をはじめ南京大虐殺の否定など歴史の事実を歪めている」と批判しました。

 俳句愛好者やハーモニカ奏者、法律事務所職員らが「戦前のように国策に合わない作品は禁止にしてはいけない」、「戦前は軍歌だけでなく文学なども国威掲揚の作品をつくるよう強制された。再び暗黒の時代に戻してはならない」、「河村市長の発言は憲法が禁じる『検閲』だ。河村市長は発言の撤回・謝罪を」と強調しました。

 署名に応じた女性(70)は「展示作品の賛否はあると思うが、きっちり再開・展示して意見を交わすべきだ」と話しました。

(9月27日 しんぶん赤旗)