「あいち・平和のための戦争展」が15~18日、名古屋市東区の市民ギャラリー矢田で行われ、1800人超が来場しました。
県内で戦争体験を記録、伝承する市民グループや平和運動に取り組む44団体でつくる実行委員会の主催。1992年から毎年行われ、今年で28回目。
特別企画で「愛知の空襲展」が行われ、名古屋市、半田市、春日井市、豊田市、安城市、豊橋市の空襲被害などが展示されました。日本で初めて2㌧爆弾が使用された名古屋空襲では、約3㍍の原寸大パネルを展示。終戦直前に春日井や豊田に投下された超大型のパンプキン爆弾(約1万㍀)によってできた大きなクレーターの航空写真なども展示され、来場者は真剣に見ていました。
展示資料の説明を受けながら、姉と見学していた女子高校生(2年)は、「先生から教えてもらいました。長崎や広島の原爆は授業でも聞いてましたが、私たちが暮らしている場所、知っている場所でも空襲があったことに驚きました」。姉は「戦争と言えば原爆の話を聞くことが多いけど、地元の空襲は知らないことが多い。勉強になった」と話しました。
同展では、▽日本の加害責任▽戦時下の日本・愛知▽戦後の世界と日本▽平和な世界を求めて―の4つテーマに分かれ、参加団体が運動報告や資料を展示。望月衣塑子東京新聞記者や沖縄平和運動センターの山城博治さんらの講演、映画上映、「ぞうれっしゃがやってきた」合唱など多彩に取り組まれ、多くの人でにぎわいました。
倉橋正直実行委員長は「市民団体の運動発表の場として続けてきたことに大きな意味がある。若い人に戦争のひどさ、平和の尊さを伝えていくために、これからも続けたい」と語りました。
(8月21日 しんぶん赤旗)