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「不自由展」再開して 愛知県にネット署名2.6万人分

寄せられた署名の束を手渡す井口さん(右)=19日、愛知県庁

 国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた問題で19日、美術家の井口大介さん(60)が展示中止に反対するネット署名2万6665人分を愛知県の大村秀章知事(トリエンナーレ実行委員会会長)あてに提出しました。

 ネット署名は井口さんが8月3日午後に、企画展の「作品撤去・中止をしないで」と呼びかけたもの。署名開始直後に大村知事らが展示中止を発表しましたが、その後も署名は広がり、18日午後5時までに集まった2万6665人分を中間提出しました。

 井口さんらが県庁を訪れ、署名の束と寄せられたコメントを県民文化局文化部の文化芸術課長に手渡しました。「ぜひ再開していただきたい。それが文化テロに屈しない姿だと思う」と訴えました。

 提出後に記者会見した井口さんは、「こんなに署名が膨らむとは思わなかった」と驚きを語り、「ぜひ展示再開してほしい」のコメントが多数寄せられたことを紹介。河村たかし名古屋市長が展示中止へ圧力をかけたことや菅義偉官房長官が補助金交付を精査すると発言したことに触れ「展覧会のあり方に国家が介入したことは言語道断です。検閲は絶対に許せない。作品を知って見て考え議論することは憲法21条にあるわれわれの権利。あらゆる手段を講じて展示の再開を」と求めました。

(8月20日 しんぶん赤旗)