愛知県で開催中の国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019の企画展の一つ「表現の不自由展・その後」。1日の開幕からわずか3日で展示中止に追い込まれた企画展の入り口には4日、展示中止を知らせる立て札と、白い壁が立てられました。
企画展会場の愛知芸術文化センター(名古屋市東区)はこの日も多くの来場者でにぎわいました。中止になった展示室の前を訪れた人は「あれ、昨日は並んでいたのに」「全部見られなくなっちゃったんだ」「見たかったのにな」と声をあげていました。立てられた壁や立て札をじっと見つめ写真に納める人も。展示中止の圧力をかけた河村たかし名古屋市長に抗議するメッセージなどを手に写真を撮る人もいました。
札幌市から子どもと一緒に訪れていた男性(53)は「2日にも来て展示を見た。面白かったですよ。公的な場での展示をストップさせられた作品を、歴史が分かる形で展示してあり考えるきっかけになった。一度は行政もオーケーしたものをこんなかたちで中止するのはおかしい。今回のことは政府も関わった問題。国民全体にわかるかたちできちんとした釈明が必要だと思う」と語りました。
(8月5日 しんぶん赤旗)