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F35整備拠点化に不安 小牧基地周辺で平和県民集会実行委員会が住民調査実施

実際に周辺住民に配布されたチラシ

 航空自衛隊小牧基地(愛知県小牧市)の周辺住民アンケートで、F35戦闘機の試験飛行や整備拠点化に不安を抱く住民の姿が浮き彫りになりました。

 実施したのは、愛知県内の市民や平和団体、労働組合などでつくる小牧平和県民集会実行委員会。2月から3月にかけて基地周辺の春日井市、小牧市、豊山市、名古屋市北区・守山区に返信用封筒をつけたチラシ約1万5000通を配布。3月末までに383通が回収されました。

 同会が15日、県庁記者クラブで記者会見し、集計結果を発表しました。

 日本が購入する最新ステルス戦闘機F35が三菱重工小牧南工場で組み立てられ、隣接する県営名古屋空港で試験飛行がおこなわれています。4月9日の墜落事故以降、試験飛行はしていないといいます。

 「最近、軍用機による騒音の変化を感じますか?」との問いに、「非常に感じる」39・0%、「感じる」34・5%の回答。「あまり感じない」16・7%、「変化なし」9・8%でした。記入欄には「戦闘機が飛ぶと窓ガラスが割れるかと思うぐらい震える。子どももおびえて泣いてしまう」「子どもたちが勉強に集中できない」「騒音がとてもうるさく迷惑。窓を閉めても響く。本当に嫌になる」など切実な声がいっぱいです。

 F35戦闘機が三菱重工で組み立てられていることは、「知らない」57・2%、「知っている」42・8%、米軍のF35戦闘機が県営空港を利用することについては、「中止してほしい」59・7%、「不安に感じる」28・5%、「不安に感じない」7・6%でした。

 「F35の整備が行われることについて、周辺住民に詳しい説明が必要だと思いますか?」では、「必要」が86・9%と圧倒的、「そうは思わない」11・8%でした。「知らないうちにすすめられるのは怖い」「市民、自治体に知らせないまま、どんどん計画が進められていることに不安を感じる」という人も。「自国を守るためには必要だと思うが、詳しい説明がほしい」「事故対策、住民への説明は絶対条件」という声もありました。

 なかには「このチラシで初めて知りました」「教えていただきありがとう」という人もいました。

 説明した矢野創実行委員長(県平和委員会事務局長)は、「小牧で組み立てられたF35戦闘機が墜落事故を起こし、周辺住民の不安はいっそう高まっている。県営空港の米軍機利用は自治体も反対している。それにもかかわらず、整備拠点化について国から何も説明がない。アンケート結果を住民に知らせ、拠点化反対の運動を発展させたい」と話しました。

(5月18日 しんぶん赤旗)