安倍晋三首相が「憲法を変える」って言っているけど、どう思う?―。若者に問いかけるアンケートが憲法記念日の3日、名古屋駅周辺で取り組まれました。愛知県平和委員会青年・学生部が毎年実施し、今回で24回目。
同部の青年15人は若者が行きかう歩道で「若者憲法アンケートにご協力を」と元気に声をかけ、若者が次々と足を止めてアンケートに答えていきます。9歳から42歳までの108人(平均年齢19歳)から回答を得ました。
「憲法9条についてどう思いますか」の質問には、「変えるべきではない」「どちらかといえば変えるべきでない」があわせて66人(61%)でした。「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」の計14人(13%)を大幅に上回りました。
その理由について、変えるべきでないと答えた女子高校生(17)は「平和が大切だから」。会社員の女性(23)は「戦争をすると必ず人命を失う。戦争の歯止めに9条が必要」と話しました。変えるべきと言う男子大学生(19)は「他国が攻めてきた時の対応が必要」と語りました。
「戦力を保持せず、国の交戦権を認めない」とした9条2項について、「変えるべきではない」「どちらかといえば変えるべきでない」が50人、「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」が16人、「わからない」が42人でした。
「変えるべきではない」と答えた子ども連れの母親(27)は「どんな理由があっても戦争はだめ。話し合いなどを通じた平和外交をやってほしい」と述べました。
「投票に行きますか」の問いに「行く」が83人、「行かない」が24人でした。行くと答えた女子学生(20)は「安倍首相が9条2項を変える国民投票をやったら絶対に反対票をいれます」と言いました。
毎年質問している「現在の憲法についてどう思いますか」では、例年通り「わからない」が64人と半数以上を占めました。「変えるべきではない」「どちらかといえば変えるべきでない」が25人、「変えるべき」「どちらかといえば変えるべき」が19人となりました。2014年以降、改憲反対が上回っています。
愛知県平和委員会の池田幹人さんは「9条を変えるべきでないが過去10年で最多でした。若者の中で『戦争はよくない。9条=平和』のイメージが浸透していると思います。9条を変えると戦争につながるという危機感を感じる人が多いと思います」と話しました。
(5月8日 しんぶん赤旗)