ニュース

福島原発事故から8年… 〝子を守り未来つくる〟愛知でつどい

原発ゼロを目指して開かれたつどい=2日、名古屋市東区

 福島原発事故(2011年3月11日)から8年目を前に、名古屋市内で3日、「福島を忘れない」講演とつどいが開かれ、市民ら50人が参加しました。「子どもたちに安心な未来を手渡す会」の主催。

 同会は2012年に「子どもたちを守り、核の時代を終わらせ、自然に生きる未来をつくり、子どもたちに手渡していきたい」と結成。毎年、集会やシンポジウム、講演会などを開いてきました。

 開会あいさつで代表世話人の杉崎伊津子さんは「原発事故から8年。メディアの報道が減ってきたが、原発廃炉のメドは立たず、被害住民の苦労はいまだに続いている。会結成から7年。賛助者は270人を超えた。原発も、沖縄も、憲法も、次の世代に、どう残すか正念場。他団体とも共同して運動をすすめよう」と訴えました。

 今回は、フリーライターの吉田千亜さんが「その後の福島―原発事故後を生きる人々」と題して講演。吉田さんは住宅支援の打ち切りなど生活困難に直面している自主避難者、初期被爆を受けた地元消防士の状況を報告し、「今も愛知県を含め全国各地で避難者が暮らしている。支援策など共に考え、共に歩んでいこう」と話しました。

 参加者から「放射線量が多いのに政府が次々と居住規制を解除し、支援策を打ち切っている。政府が東京五輪に向け『日本は原発事故を克服した』とアピールするためだ」、「文科省が小中高生に配布した副読本『放射能のホント』は問題。安全ばかり強調して、子どもに『原発はこわくない』の意識を植え付けるのも」などの意見が寄せられました。

(3月6日 しんぶん赤旗)