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名古屋市議選 12議席守り抜き 増めざす 政権追随の河村市政にノー

河村市長に予算要望する名古屋市議団=1月17日、名古屋市役所

 日本共産党名古屋市議団は、前回の市議選で5議席から過去最高の12議席へと大幅にパワーアップし、市民のくらし・福祉を守る「宝の議席」となっています。29日告示(4月7日投票)の市議選では、7選挙区で定数が削減され68議席になるもとで12議席を絶対に守り抜き、16行政区すべてに候補者を擁立し、議席増をめざします。

■ 第3党に躍進 力を発揮

 市議会第5党から第3党に躍進した党市議団は、市政を動かす大きな力を発揮しています。これまで空白だった土木交通委員会をはじめ、六つある市議会常任委員会すべてに複数の委員を配置。本会議の質問時間も大幅に増えました。

 安倍政権につき従い、大幅開発に熱中し、市民サービスを切り捨てる河村市政と正面から対決し、市民の声を議会に届け、要求実現に奮闘。子ども医療費無料制度の18歳まで拡大(入院のみ、来年度予算に提案)、高校生への給付型奨学金創設、就学援助の入学準備金の増額と入学前支給、ひとり親家庭への学童保育の保育料減免、学校図書室への専任司書の配置、子ども食堂への助成などに実を結んでいます。

■ 新人議員の活躍に期待

 6人の新人議員が誕生し、それまで市政に届かなかった地域の要望が次々に実現しています。党議員が初めて誕生した中区では、新堀川沿いの住民から「悪臭で洗濯物を干せない。どうにかしてほしい」という声が寄せられたことから、新人議員が2度にわたって本会議で改善を要求。市が対策に乗り出し、ヘドロ除去など悪臭対策工事が実現しました。

 名古屋駅のある中村区でも初議席を獲得。飲食店などから寄せられた「悪質な客引きが横行し、名古屋駅のイメージダウンになる。どうにかしてほしい」との声をうけ、新人議員が「客引き」規制条例の制定を提案。全会一致で可決し、昨年4月から施行されています。党議席を回復した昭和区の新人議員は、市が送付する「特別徴収税額決定通知書」へのマイナンバー記載を中止するよう要求。政令市で初めて「記載中止」を実現しました。新人議員の活躍に、市民からは「共産党の議員がいるといないでは大違い」と期待の声が寄せられています。

■ 幅広い市民運動と共同

 党市議団は、幅広い市民運動と共同で河村市政のたくらみをストップさせてきました。保育料は11年間連続で値上げを許していません。都道府県化された国民健康保険も、市の独自減免を堅持させ、保育料の値上げを食い止めました。敬老パスの負担増や利用制限も許さず、上飯田連絡線への適用を実現。市立若宮商業高校の廃校計画も、広範な人々と連携して撤回に追い込みました。

 小学校給食の無償化も、市民運動と連携して、繰り返し議会で実現を迫り、最近では他会派の議員も議会でとりあげるようになり、教育委員会の懇談会でも議論されるなど、前向きの変化が起きています。

 一方、自民党・公明党の後押しをうけた河村市政は、リニア中央新幹線開業を起爆剤に名古屋駅を中心とした開発に熱中し、巨大地下通路や国際展示場の新設など大型事業をすすめ、カジノ誘致まで言い出しています。

 減税日本代表でもある河村市長は、名古屋城天守閣の木造化を2022年完成めざして石垣保全方針もないまま強引に解体許可の申請を文化庁に行おうとしています。党市議団の市政アンケートでは、「再検討」「木造化せず耐震補強」を求める人が、市長案(27・4%)の2倍、58・2%と過半数を超えています。

■ 富裕層優遇やめよ

 河村市政は、富裕層優遇の一律5%の市民税減税も続けるとしています。非課税者。生活保護受給者と扶養家族等控除対象者を合わせた約117万人、51・4%の市民には減税の恩恵がありません。減税された市民の半数も月500円に満たず、その一方で、年約500万円も減税された人がいます。

 さらに市民税減税による意図的な「税収不足」をテコに、県内で最高額となる介護保険料の値上げ、市立保育園の廃止・民営化、小学校給食の調理民間委託化、地域療育センターの民間移管、図書館の民間委託など、市民サービスの削減をすすめています。

 党市議団は、不要不急の大型事業を厳しくチェックし、ムダな大型開発の中止を求め、市民税減税をやめて、福祉・くらし優先の市政への転換を迫って来ました。民意無視の2022年名古屋城木造化はいったん立ち止まって市民の意見を聞くように求めています。

 自民・公明両党が引き上げた議員報酬について、党市議団は引き上げに反対し、来年度はいったん800万円に戻し、市民参加の第三者機関で検討するよう提案しています。党の市政アンケートでも、「800万円に戻す」が44%、「第3者機関で議論して見直す」が41%。「1450万円を認める」はわずか6%でした。

 市議選の対決構図は「自民・公明・減税日本対日本共産党」です。「日本共産党をのばして、安倍政権ノーの声をあげ、『住民福祉の機関』となる市政を」と訴えています。

(3月3日 しんぶん赤旗)