子ども食堂の輪を広げ、交流しようと「食でつながるフェスタ&広がれ子ども食堂の輪全国ツアーinあいち」が、24日に名古屋市内で開かれ、子ども食堂の運営者や支援者ら約110人が参加しました。あいち子ども食堂ネットワークなど実行委員会主催。
同ツアーは2016年9月に東京から始まり、各地で実行委員会をつくり、来年3月末までに全47都道府県で開かれる予定です。
子ども食堂は、行政も含め正確な数は掌握されていませんが、ネットやマスコミ報道などで全国で約2000カ所、愛知で約100カ所とされています。
開催あいさつで全国ツアー実行委員長の山崎美貴子・神奈川県立保健福祉大学名誉教授が「全国で多様な形の食堂が誕生し広がっている。ツアーは学び合い、情報を共有する場。創意と工夫をし、魅力的に発展させよう」と述べました。
子ども食堂の名付け親と言われる近藤博子さんが、2012年に東京・大田区で「気まぐれ八百屋だんだん こども食堂」を開いた経過を報告。「小学校教員の『給食以外の食事はバナナ一本の児童がいる』の話に、子ども一人でも安心して来られようにと開いた。学校、家庭、地域と力を合わせて、子どもの居場所でありたい」と語りました。
滋賀県社会福祉協議会の谷口郁美事務局次長は「滋賀県内では2015年に始まり、現在は106カ所。地元食材を使った食堂が多く、子どもに大人気。高齢者の紙芝居やギター演奏で年代を超えた交流の場になっている」と話しました。
「パネルディスカッション『食育と食べる楽しみ』」、「トークセッション『食と支援を必要とする子どもたち~立ち直る居場所としての取り組み』」など4分科会を開催。「利用する子どもたちは野菜や果物が不足している。栄養バランスを考えたメニューを工夫している」、「学習支援が必要な子どもが多く、教員出身の支援ボランティアを中心に無料塾を始めた」、「会場に養護老人ホームを借り、高齢者、スタッフ、子どもが集う多世代が集う共生の場になった」など活発に交流しました。
(11月28日 しんぶん赤旗)