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愛知・美浜町の「風力・太陽光発電を考える会」 工事の実態告発

 愛知県美浜町の「風力・太陽光発電を考える会」が23日、愛知県庁で記者会見し、住民の同意なしに始まった小型風力発電工事の実態を告発しました。

 会見したのは、代表の谷口義則さんら4人。谷口さんの自宅は建設現場から100㍍ほどしか離れていません。一番近い民家は40㍍ほどです。

 谷口代表は、4月中旬から2カ所で突然工事が始まり、何も情報がない中で住民同士が連携し、販売会社や発電事業者を明らかにした経過を報告。住民の調査で、建設場所が間違っていることもわかり、「ずさん極まりない。現場は海岸沿いの砂浜で超軟弱地盤。倒壊の危険もある。非常に不安だ」と住民の声を紹介しました。

 住民運動によって現在は工事を中止しているものの、規制線もなく、建設資材は放置。住民の散歩道になっている場所で、子どもが簡単に触れる危険な状況になっています。

 会が提出した、美浜町に規制条例を求める請願は、全会一致で採択されています。7月に出されたガイドラインでは、事業者に「誠意をもって対応」することを求めています。しかし、販売会社や発電事業者らは住民との対話を拒否する姿勢を取っています。

 谷口代表は「小型と言っても約30㍍の建造物で、美浜町だけで46基、全国で10万基が予定されている。このままでは多くの市民が紛争に巻き込まれる恐れがある。風力エネルギー推進を阻害するのではないか」と訴えました。

(8月26日 しんぶん赤旗)