4月からの国民健康保険(国保)の財政運営が都道府県に移管され、高い保険税(料)に対する不安が広がっています。
愛知県社会保障推進協議会(愛知社保協)は6月30日、名古屋市内で交流集会を開き、50人が参加。日本共産党の、わしの恵子県議、柴田たみお名古屋市議ら地方議員も出席しました。
愛知県は県国保運営協議会が市町村で独自減免策が講じられているなどの理由で「当分の間、現在の医療費水準を原則とする」と表明しています。
日本共産党愛知県委員会の保険料緊急調査(6月)では、議会や事務処理の遅れもあり、11市町が昨年度より引き上げ、10市町が引き下げ・維持でした。算定方式も変更され、大半が資産割を廃止し、所得割・均等割を増額しました。
碧南市では資産割廃止による保険税の引き上げを防ぐため、一般会計からの繰入額を増額し、1人当たり保険税5・1%減額、扶桑町、尾張旭市、春日井市なども減額しています。一方、県が激変緩和措置で増額率上限を1・95%とする標準保険料を示したものの、それを上回る市町が目立ちます。
県保険医協会の日下紀生事務局次長は「国庫負担引き上げとともに、国や市町村に一般会計からの法定外繰り入れ、減免制度拡充を要請しよう」と訴えました。
各地で国保改善の運動が取り組まれています。大府市では、全体として1世帯2万円の税額引き上げとなりました。若い子育て世帯の負担軽減のため運動し、18歳以下の子どもの均等割を1人目は2割、2人目から5割にする減免制度が実現しました。一宮市では、一昨年に結成された一宮市国保をよくする会が学習会や国保税の引き下げを求めた署名活動をしています。名古屋市では、国保と高齢者医療をよくする市民の会役員が全16区への要請行動、街頭署名、集団減免申請行動に取り組んでいます。
日下氏は「全54市町村と懇談する社保協の秋の自治体キャラバンをはじめ、各地で国保改善の署名に旺盛に取り取り組もう」と強調しましした。
(7月7日 しんぶん赤旗)