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人間らしく働きたい 名古屋で「働き方」法廃案へ宣伝

「働き方改革」一括法案の廃案を求め訴える人達=7日、名古屋市中区

 愛知県の労働組合や法律団体などでつくる労働法制改悪反対実行委員会は7日朝、名古屋市中区の金山総合駅前で街頭宣伝をおこない、「働き方改革」一括法案の衆議院での強行採決に抗議し、参議院で廃案に追い込もうと訴えました。

 東海労働弁護団幹事長の樽井直樹弁護士、榑松(くれまつ)佐一・愛労連議長ら10人が参加。「8時間労働制を壊すな!」と書いた横断幕を掲げ、愛労連が作成した法案反対のティッシュ付ビラを配布しました。

 樽井弁護士がマイクを握り、長時間労働で過労死が相次いでいる実態や法案に反対する過労死遺族の声を紹介し、「労働時間データの改ざん・ねつ造など立法根拠が崩れた法案は廃止しかない」と強調しました。榑松氏は「裁量労働制拡大法案は取り下げになったが、際限ない長時間労働を認める高度プロフェッショナル制度や過労死ライン(単月100時間、年間960時間)を超える長時間労働は、絶対に認められない。参院で廃案に追い込むとともに、労働者の立場にたった労働時間規制など人間らしく働ける制度をつくろう」と訴えました。

 ティッシュを下さいと声をかけてきた男子高校生(17)は「営業マンのおやじの帰宅は毎日深夜。体を壊さないか心配。ビラをおやじに読んでもらう」。市中央卸売市場(熱田区)に勤める男性(57)は「鮮魚も青果物も季節によって入荷量が違う。収穫期は入荷が多く毎日、早出や残業。若いころは何ともなかったが、年をとって体がきつい」と話しました。

(6月8日 しんぶん赤旗)