「安倍首相による改憲は戦争につながるのでは」―愛知県平和委員会青年・学生部が憲法記念日の3日、名古屋駅周辺で毎年恒例の「若者100人憲法アンケートに取り組みました。若者から安倍首相の9条改憲に懸念する声が浮かび上がりました。
■ 防衛強化に疑問
アンケートは、今年で23回目。県平和委員会の青年ら10人ほどが午前9時から2時間余り10代から20代の若者に呼びかけ、104人から回答を得ました。回答者は12歳~38歳、平均年生は19・6歳。
安倍首相による9条改憲については、「支持しない」が35・6%。「支持する」は17・3%にとどまりました。支持しない理由については「変える意味がわからない」「戦争をしたがってるように感じる」など。一方、約半数が「わからない」と答えました。取り組んだ青年は「開建が若者のなかで身近な問題として捉えられていないのではないか」と話しています。
「平和のためにできることがあれば、やりたいかどうか」の質問には、8割以上が何かをやりたいと答えました。アンケートに答えた若者からは、安倍首相による防衛強化や、改憲そのものに対して疑問を抱く声が多く聞かれました。
■ 変わらぬ平和を
同じ専門学校に通う18歳の女性2人組は、「今の憲法を変える所はない。変えるとかえってごちゃごちゃしそう」「武力増強にお金を使うのはおかしい。それより、そのお金で私たちの暮らしを支えてほしい」と強調。
高校3年生の女性(17)は、安倍首相の会見について、「今まで平和を続けて来たのに、急に戦争しそうで怖い」と述べ、「大学は観光系の学部に進みたい。観光が制限されるような戦争はいやだ」と言い切りました。
三重県から買い物に来たという17歳の男子高校生2人組は、「今の憲法で十分満足している。ここから変えるとおかしくなる。このままでいい」と口をそろえました。
平和委員会青年学生部の池田幹人さんは、「戦争より平和を望んでいる若者が多いことが分かった。2013年までは憲法を変えるべきという意見が多かったが、14年以降は変えるべきではないが多数派。分からないという人が多いのは、安倍政権が国民に対して真摯(しんし)に説明しようとせず、政治家のなかだけで変えようとしているからだと思う。若者の間での改憲要求は低い。若者の声を社会に広げて行きたい」と話しています。
(5月9日 しんぶん赤旗)