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天守閣の木造化必要? 名古屋城歩いて現地見学

 河村たかし名古屋市長が名古屋城天守閣木造化を押し進めようとする中、革新市政の会は3日、「歩いて!学んで!名古屋城現地見学会」を開催。市民ら40人が参加し、木造化への疑問が次々出されました。

 河村市長は、天守閣木造化を2022年12月までに完成させるとして、関連調査・工事のため連休明けの5月7日から現天守閣への入場を禁止し、今年11月にも現天守閣の解体議案を市議会に提出しようとしています。

 見学会に先立つ集会で、革新市政の会の矢﨑正一代表は「今の城は歴史的にも、文化的にも大切な市民の財産。見学して今後、どう生かしていくかを考えてほしい」と訴えました。日本共産党の江上博之市議が木造化をめぐる市議会の論戦などを報告し、「市民合意もなく、市の計画でも『現天守閣耐震化』であり、急いで木造化することはない。550億円の建設費が税金投入となれば市民サービスに大きな影響を与える」と述べました。

 見学会は元名古屋城総合事務所職員の案内で、外掘を東側から北・西側まで城を一周。途中には江戸時代に築かれた石垣の改修工事現場、解体修理が行われた北西隅櫓(清須櫓)を見学し、本丸(本丸御殿や天守閣が建っている)へ入りました。

 現天守閣は外付けエレベーターが設置されています。木造化ではエレベーターを設置しないなどバリアフリーが問題になっています。参加者の多くが階段で天守閣に登りました。

 参加者からは「名古屋城の規模が大きく、様々な文化的なものがあるとは知らなかった。河村市長は天主閣に固執するが二之丸や西之丸など総合的に整備すべきだ」、「石垣を造営した加藤清正の紋が刻まれた石があった。400年前の貴重な文化財こそ管理・保存すべき」、「階段を息を切らし天守閣に登った。健常者でも大変なのに、木造化になれば障害者は上がるのが無理。消火設備もどうなるか心配。危ない木造化はやめるべきだ」など疑問の声が次々とあがりました。

(3月10日 しんぶん赤旗)