名古屋の国保と高齢者医療をよくする市民の会は13日、国保・高齢者医療・介護保険制度の改善を求める名古屋市行政区交渉を16区でいっせいに行いました。
要請内容は▽国保料の大幅引き下げ▽国保料滞納者への資格証明書の発行中止▽国保の都道府県単位化実施後の減免制度の維持▽介護保険料の引き下げ―など13項目です。
国保料の長期滞納を理由に、市が資格証明書を交付した件数は3864件(16年6月現在)。愛知県の交付件数(4951)の78%を占めます。名古屋市の加入世帯(約34万)は、全県の32%なので、資格証明書交付は群を抜いています。
中区役所の交渉には、年金生活者や中小業者、医療関係者ら7人が参加しました。区内の資格証明書交付件数は619件(15年より172増)。16区で最も交付が増えています。
西村秀一・県社保協副議長らは「資格証明書を発行していない自治体もある。国民皆保険制度のもとで、誰もが保険証を交付される資格があり、資格証明書の発行をやめてほしい」、「来年度からの都道府県単位化になっても減免制度を維持し、一般会計繰り入れで保険料負担が増すことのないように」と強く要請しました。
応対した池上和仁・区保険年金課長は「中区は外国人の国保加入が急増し2割を超えている。医療保険制度のない国の出身者に理解してもらうのが大変。
転出も激しく滞納者が増えている。曜日ごとに通訳を確保し相談会を開いている」、「県単位化後も保険料が急変しないよう県に対し意見を述べていく」と答えました。
(12月16日 しんぶん赤旗)