「日本の憲法は輝いている」―。元米海兵隊員のマイク・ヘインズさん(41)が11月28日、名古屋市で開かれた集会で講演し、戦争の悲惨さ、平和の大切さを語りました。約150人が聞き入りました。
マイクさんは米退役軍人の平和組織VFP(ベテランズ・フォー・ピース)のメンバーです。VFPジャパンツアーあいち実行委員会が招いたもの。市民連合@愛知、全国ネットママの会、県平和委員会などが共催しました。
マイクさんはイラク戦争(2003年)従軍について詳細に報告。「テロと戦うためだと言われイラク戦争に派兵された。テロリストがいるとの情報でイラク人の家を襲撃したが、普通に生活している人たちだった。後に『情報』の6割はうそで普通の家を襲っていたことが分かった」と述べ、退役後、アメリカの戦争に疑問を感じ、戦争に加担した自分を悔いるようになったことを紹介。「今は沖縄やパレスチナなどを訪れ現地の人たちと交流し、世界各地を回り戦争の真実を訴え、平和への運動をしている」と語りました。
マイクさんはトーク集会にも参加。自衛隊イラク派兵差し止め訴訟原告団長だった池住義憲・元立教大学教授の司会で、マイクさん、元航空自衛隊員の水上学さん、自衛隊イラク派兵差し止め訴訟弁護団の中谷雄二弁護士と憲法9条などを語りあいました。
水上さんは、日本の元自衛官と市民有志で今年6月、VFPJ(ベテランズ・フォー・ピース・ジャパン)を結成したと報告。中谷弁護士は「改憲阻止へ3000万署名を広げよう」と訴えました。
マイクさんは「日本の憲法は平和に向かうために輝いている。日本は憲法9条を守ってほしい」と強調し、「来年11月に世界各国の元軍人が国連に集まって平和アピール行動をおこなう」と語ると会場から大きな拍手がわきました。
マイクさんの訴えに「その通り」と声援を送っていた男性(62)は「イラク戦争に参加した話を聞き、改めて戦争を二度としてはいけないと思った。安倍政権の改憲による『戦争する国づくり』を止めるため地域で署名などに旺盛に取り組みたい」と話しました。
(12月2日 しんぶん赤旗)