あいち女性九条の会は11日、憲法9条を守る運動を広げようと名古屋市東区でつどいを開き、50人以上が参加しました。俳優の山田昌さんと天野鎮雄さん、森秀樹・名古屋大学名誉教授が憲法への思いを語りました。
野間美喜子共同代表があいさつし、「無駄な運動はない。すべて、未来につながっている。あきらめないで、梅雨も吹き払うような元気を持って、運動をひろげよう」と呼びかけました。
森氏は、安倍首相の改憲発言について、「3項加憲は、法律の『後法優先の原則』によって、戦争放棄、戦力不保持の1、2項を廃止することができ、事態は切迫している」と訴えました。
山田さんは、軍需工場の勤労動員や戦時中の戦争体験、役者生活を通じて憲法の大切さを語り、広島、長崎で被爆した母子の手記の朗読劇を20年以上行っていることを紹介。天野さんは、疎開先へ鉄道で移動中に空襲を受けた経験を述べ、「目の前で人が倒れる光景は鮮明に覚えている。あの恐怖は繰り返しちゃいけないね」と語りました。
つどいに先立って、戦争と平和の資料館ピースあいちのスタッフでつくる「朗読の会オリーブ」とともに、参加者全員で日本国憲法前文を朗読。森氏は、「憲法前文は、9条の精神や魂のようなものだ」と強調しました。
参加した坂野純子さんは「生活に追われ、考える時間がなかなかとれない。今日来てよかった。これからの運動に身が引き締まる思い」と語りました。
(6月17日 しんぶん赤旗)