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「ピースあいち」企画展 沖縄戦時下のハンセン病患者

 
 名古屋市名東区の戦争と平和の資料館「ピースあいち」で、企画展「知られざる沖縄の真実―ハンセン病患者の沖縄戦」が開催中です。7月1日まで。

 同館では毎年、6月23日の沖縄「慰霊の日」にあわせ、沖縄戦に関する企画展を開催してきました。今回は、同館ボランティアスタッフが沖縄県名護市屋我地島にある国立療養所「愛楽園」交流会館を訪れ、「施設の歴史、患者の苦難の実態に衝撃を受けたことが開催のきっかけになった」(運営委員の坂井栄子さん)といいます。

 ハンセン病患者数の調査は、1900年から始まり40年までに全国の患者数は半減しているものの、沖縄県では547人から1453人と増加しています。坂井さんは「らい菌の増殖しやすい温暖な気候と栄養不良状態が原因だといわれています」。

 38年に開園した愛楽園は戦時中、米軍の作戦図に「兵舎」と記載され、44年10月10日に空襲を受けました。

 第1部では愛楽園とハンセン病が開設され、第2部では愛楽園から提供されたデータや戦時下の園の様子を写真や手記などで展示。第3部ではハンセン病隔離政策の誤りを指摘し続けた愛知県甚目寺町(現あま市)出身の小笠原登医師の貴重な資料が公開されています。

 坂井さんは「ハンセン病の実態はなかなか知られていない。病気の実態と患者の受難について知ってほしい。根拠のない差別や偏見を払拭したい」と話します。

 24日には愛楽園交流会館研究員の鈴木陽子さんが講演します。

 「ピースあいち」は地下鉄「一社」駅下車、北へ徒歩15分。午前11時~午後4時。日・月曜日休館。連絡先=052(602)4222同館。

(6月15日 しんぶん赤旗)