日本共産党の下奥奈歩愛知県議は17日、不漁が続くアサリ漁に関わる調査で県水産試験場(蒲郡市)を訪ね、向井良吉副場長らと懇談しました。すやま初美・参院愛知選挙区予定候補、日恵野佳代・蒲郡市議、河辺正男・田原市議、しまづ幸広衆院議員秘書、武田良介参院議員秘書が同席しました。
埋め立てや水質汚濁などで県内のアサリ生産量1990年代後半から減少を続けています。県のアサリ漁は今も全国一の漁獲量ですが、この数年、不漁が顕著です。知多半島の潮干狩り場では3年連続の営業中止が相次いでいます。
下奥氏らは「三河湾はアサリの主要生産地です。不漁の原因に沿岸域の貧栄養化、台風、水温などの影響が考えられます。対策はどうしてしていますか」、「輸入アサリの直播き放流による食害種、感染症の状況と対策はどうですか」と問いました。
向井氏らは▽三河湾の赤潮・苦潮発生は1980年から90年がもっとも多く、その後は減少し、近年が横ばい。アサリの消滅が主に秋から冬にかけて多い。台風など暴風雨による貝の流失を防ぐため、カゴや袋網の設置で消耗を減らしている▽県内のアサリ漁は六条潟(豊橋市)の稚貝を中心に移植し成長させている。県内では外国産や他県産アサリの放流実態はない▽ウミグモやツメタガイ、ヒトデ類による食害も少なくない。ツメタガイ等の駆除に務めている―と答えました。
懇談では干潟の保全や再生、水産業の振興、水産試験場の設備や体制など多岐にわたって話し合われました。
懇談後、参加者は干潟再生の実験施設や研究施設を視察しました。
(5月20日 しんぶん赤旗)