愛知宗教者九条の会は25日、結成11周年のつどいを名古屋市中区の東別院会館で開きました。住職や牧師、市民ら15人が参加しました。
日本イエス・キリスト教団名古屋教会の松浦剛牧師があいさつに立ち、「宗教、宗派の違いを超えて『憲法九条を守れ』と2005年に結成した。安倍政権の改憲の動きが強まるなか、安倍晋三首相も加わる日本会議について学び、9条を守るための運動を広げよう」と訴えました。
中島三千男・元神奈川大学学長が「日本会議について」講演しました。
中島氏は、森友学園の教育内容をめぐって日本会議が再注目ざれていると述べ、日本を守る会(1974年結成)と日本を守る国民会議)1981年結成)から日本会議(1997年結成)に至る政治的背景や運動方針、神社本庁や右派系新宗教の関わりを説明。「憲法改正、靖国神社公式参拝、愛国心教育の充実、国防強化を目指している」と指摘しました。
中島氏は、「一昨年来の安保法制(戦争法)をめぐる市民運動の高揚と結び、9条を守る草の根の運動が大切。宗教者として右派系宗教団体に負けないよう、日本が憲法九条を持っている意義や未来への希望、誇りを語っていこう」と強調しました。
参加者から「森友学園の籠池泰典理事長も日本会議に入っていた。幼稚園児に教育勅語を教えていた教育内容で日本会議の狙いがよくわかる」、「安倍首相ら日本会議メンバーの国会議員は植民地支配や従軍慰安婦問題への謝罪を『自虐史観』だと言うが、正面から向き合ってこそ世界から敬意を払われる国になる」などの意見が述べられました。
(3月28日 しんぶん赤旗)