原爆症の認定申請を却下した国の処分を取り消すよう求めた新しい原爆症認定訴訟(ノーモア・ヒバクシャ訴訟)の控訴審の第1回口頭弁論が23日、名古屋高等裁判所(藤山雅行裁判長)でありました。
原告の高井ツタヱさん(81)、山田初枝さん(84)の姉妹は名古屋地方裁判所(市原義孝裁判長)で病気は原爆が原因としましたが、「再発可能性が低い」として原爆症と認定せず、二人が控訴しました。
高井さんは姉の山田さんと長崎の爆心地から5・4??の自宅で被爆。姉と親類の安否確認のため爆心地から2??まで近づき高濃度の放射能を浴びました。高井さんは慢性甲状腺炎、山田さんは肺がん、乳がんを患っています。
高井さんは意見陳述で、「一審で病気の原因が被爆の影響と認めてくれたのは嬉しい。しかし医者にかかる必要がない状態だと言われたのは心外。病気の進行をいつも気にかけている」と訴えました。
報告集会には約100人の支援者が参加。弁護団の樽井直樹弁護士は「高井さんの定期的な検診も病気の悪化防止の治療の一環。被爆者を救済する被爆者援護法の趣旨を踏まえ、裁判所に公正な判断を求め運動しよう」と訴えました。
次回は7月4日に行われます。
(2月26日 しんぶん赤旗)