愛知県弁護士会が18日、「秘密保護法と自主規制」をテーマに名古屋市中区で集会を開催しました。民主主義を聞きに陥れる空気とはなにか、放送禁止となった「歌」から考えようと、弁護士や市民ら約100人が参加しました。
富田隆司県弁護士会副会長が、「共謀罪」法案に反対する会長声明を紹介し、「表現の自由、思想を縛り、行動言論を自粛させるもの。民主主義にとって極めて危険な状況」と話しました。
ドキュメンタリー映画監督の森達也氏(明治大学特任教授)が講演。森氏が製作した映画「放送禁止歌」(1999年)を上映しながら、自主規制に潜む危険性について述べました。「過剰な忖度(そんたく)によって、理由もわからないまま多くの曲が放送禁止になった。日本のメディアは自分達で勝手にルールを作り、気づかないまま縛られている」と指摘。「さまざまな角度から社会を多面的、多角的に見ることで社会はよくなる」と話しました。
森氏は、日弁連情報問題対策委員会の新海聡副委員長と対談し、森友学園や南スーダンの自衛隊日報、マイナンバー制度など話題になりました。
参加した女性(63)は、「放送禁止の自主規制の背景が、いまの『空気』に似ていると思う。気をつけなきゃいけない」と語りました。
(3月24日 しんぶん赤旗)