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政治変えて人間らしい生活を 4野党参加しシンポ

 
 「政治の責任で人間らしい生活の保障を」―。名古屋市内で11日、貧困問題や社会保障充実に取り組む団体や弁護士、学者、市民らがシンポジウムを開き、96人が参加。「市民と野党の共闘で安倍政治を転換させよう」の熱気に包まれました。民進、共産、社民、自由の4党代表が参加しました。

 主催者あいさつで藤井克彦氏(反貧困ネットワークあいち共同代表は「安倍政治のもとで貧困と格差が広り、人間らしい生活を保障するには政治の転換が必要。各分野の垣根を越えて初めて共同してシンポジウムを開いた。運動を交流し、運動の輪を広げよう」と訴えました。
 シンポジウムは山田壮志郎・日本福祉大学准教授の司会で、各分野の7人が発言。武田修三・愛知民医連の武田修三氏は医療・介護改悪反対の運動、聖隷クリストファー大学助教の村上武敏氏は高齢者の貧困・社会的孤立、森弘典弁護士は生活保護問題、久野由詠弁護士はブラックバイト・奨学金に苦しむ若者の現状、愛労連の知崎広二氏は長時間労働と低賃金の実態、福祉保育労の薄美穂子氏は福祉保育・子育ての現場、名古屋市立高校教員の小島俊樹氏は子どもの貧困対策を報告しました。

 共同実行委員会の要請に、民進党の近藤昭一、牧義夫の両衆院議員、日本共産党のもとむら伸子衆院議員、社民党の平山良平県連副代表、自由党の近藤靖治県連副代表が参加。
 もとむら氏は「20年間で富裕層が富み、中間層が疲弊し、貧困層が拡大した。安倍政権の税の集め方、使い方を変えなければならない。市民と野党の共同を広げ政治を変えよう」と訴えました。
 民進党の両氏は「政治の責任を痛感する。国民の代弁者として
出された現場の実態や声に応えていく責任がある」。社民党、自由党の代表は「安倍政治を変えるため、野党共闘が不可欠だ」と述べました。
 前名古屋副市長の岩城正光弁護士、元日弁連会長の宇都宮健児弁護士があいさつしました。

 介護職場で働く男性(41)は「国の介護保険制度改悪で一番被害を受けているのは十分なサービスが受けられない利用者。各党は私たちの声を聞き、総選挙で共闘して安倍政権を倒してほしい」。保育士の女性(37)は「外国籍や一人親家庭の園児の親は『給食のお代わりをしないで。家でもするようになり、食費がかさむから』と言われる。幼児がお腹いっぱい食べられない社会は政治の責任で変えなければならない」と感想を語りました。
(2月15日 しんぶん赤旗)