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共同の歩み 衆院議員・比例東海ブロック島津幸広さん(下)

 島津幸広衆院議員(60)は少年時代から共産主義社会にあこがれを持っていました。貧しい暮らしのなか、「平等な社会になってほしい」と感じていたからです。

■ 目からうろこ
 島津さんが共産党を相談相手に活動する民青同盟に加盟したのは高校生の頃。きっかけは共産党員であるおじからもらった「赤旗」日曜版を教室で読んでいたことです。それを見た同盟員に声をかけられて加盟。すぐに活動にのめりこんでいきました。
 加盟するまで、「共産主義は貧富の格差は解消されても自由や民主主義は制限される」と思っていた島津さん。民青の学習を通し、共産主義社会は自由や民主主義など人類が築き上げてきた成果を引き継いで発展させ、一人ひとりの人間の能力が花開く社会だと学び、目からうろこが落ちる思いでした。
 「18歳で共産党に入れる」と知り、18歳の誕生日を心待ちにしていました。
 ソ連や中国の大国主義からの干渉をはね返し、自主独立の立場でがんばる日本共産党に「すごい」と信頼を寄せていました。入党したのは1970年代、共産党が選挙で躍進していた時期です。「70年代の遅くない時期に民主連合政府をつくる」「本当に世の中を変えられる」と胸の中は期待でいっぱいでした。
 しかし1980年の「社公合意」以後、「日本共産党を除く」という最悪の反共作戦に苦しめられます。国政選挙に立候補しては落選しました。長く続いた逆風のなか、それでも信念を曲げず一筋にたたかってきました。
 そして2016年。日本共産党を除く「壁」は、過去のものになりました。党と国民、市民の共同したたたかいがこの壁をとりのぞき、安倍政権と補完勢力に市民と野党の共闘が対決する新しい時代を生み出しました。

■ 本会議で追及
 島津さんは躍進した共産党国会議員団の一員として、最前線で安倍政権の暴走政治と対決しています。
 第192臨時国会では、環太平洋連携協定(TPP)承認案・関連法と年金カット法、カジノ法と悪法が次々に強行されました。
 延長国会にいきなり持ち出されたカジノ法は内閣委員会でたった2日、5時間33分の審議で強行。同法の強行のためだけに会期が再延長され15日未明に可決・成立しました。本会議で反対討論に立った島津さんは、刑法が禁じる賭博の合法化は国のあり方を大転換するものだと告発。「経済成長どころか、国を滅ぼしかねない希代の悪法だ」と厳しく批判、追及しました。
 「歯止めがきかなくなった安倍政権の暴走に怒りがわきあがってきます。同時に相手側は、道理ある追及で国民に問題が明らかになることを恐れています」と力を込める島津さん。「総選挙では東海ブロックで必ず2議席以上を獲得し、市民と野党の共闘を広げてこの政治を変えたい。議員として送っていただいた自らの責任を痛感し、がんばらなければとの思いを新たにしています」
 民主連合政府を夢見て18歳で入党した青年はいま、国民の願いがつまった議員バッジを胸に、野党連合政権をめざしています。(おわり)

(しんぶん赤旗)