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若者使い捨てないで 名古屋で講演会

 
 名古屋市昭和区で13日、「若者を『使い捨て』にする国に未来はない」と題された講演会が開催され、160人が参加し、若者を取り巻く環境について考え合いました。「若者の未来と人権を考える会」の主催。

 大内裕和・中京大教授が「ブラックバイト」、布施祐仁・平和新聞編集長が「経済的徴兵制」をテーマに講演。大内氏は、ブラックバイトは社会勉強ではなく、反社会的機能と力説。「若者の実態は想像以上にひどく、社会の認識と大きくずれている。バイトやパートに重い責任を負わせ、『いやだ』という感情すら搾取している」と話しました。

 布施氏は、自衛隊はキャリアアップや資格取得など、高校生に魅力的に見せていると指摘。「少子化と戦争法の影響で応募数も減っているため、女性への勧誘も増えている。若者に広がる貧困をなくし、戦争のリスクを取らなければ、食べていけない社会にしないことが重要だ」と語りました。
 主催者の西英子さんは、「貧困や戦争で、若者の命を使い捨てにしちゃいけない。今日から、明日から何か行動をしていこう」と呼びかけました。

 東京から夜行バスで来た大学4年生の女性は、経済的徴兵制をテーマに卒業論文を書いていると述べ、「情報量が少なく大変。9条と条を両輪にしていくことが重要だと思いました。今後起こりうるかもしれないことを、どうやったら防げるのか検証していきたい」と話しました。
(11月16日 しんぶん赤旗)