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米軍の兵站拠点化許さぬ 名古屋港に軍事物資輸送

 
 日本共産党名古屋市議団は4日、名古屋港飛島埠頭(ふとう)に入港した米陸軍の兵站支援艦「CW3 HAROLD.C.CLINGER」が日米共同訓練で使う装備品を降ろす作業を視察しました。山口清明、高橋ゆうすけ両市議と本村伸子衆院議員、須山初美県常任委員らが参加しました。

 米陸軍は滋賀県あいば野演習場で自衛隊と日米共同訓練を21日まで実施しています。港関係者によると米艦は早朝入港し、午後6時まで停泊。おろした荷物は3日かけて演習場に運ばれるといいます。同港には8月31日に米軍のチャーター船がストライカー装甲車などをおろしています。帰りはどうするのか、現時点では公表されていません。
 党視察団が午後1時過ぎ、埠頭に到着し、米艦からクレーンで軍用車がおろされる状況を見ていると、米軍関係者が「見学者の安全のため」を理由にフェンスの外に出るよう求めてきました。押し問答の結果、10?ほど下がった場所で見ることになりました。
 高橋議員は「31日に来た時は問題なく視察でき、米軍の人も気さくに話しかけてきたのに、今回はピリピリしている」と首をかしげました。
 おろされた軍用車は民間のトレーラーに載せられ、ほろがかけられていました。先日はほろがかけられてなく、装甲車がむき出しになっており、高橋議員はフェイスブックに写真をのせ、批判していました。

 名古屋港では近年、友好や休息を名目にした米艦の入港がありましたが、軍事物資の輸送を目的とした入港はありませんでした。山口議員は「米陸軍が使うのは知る限りの記録にはありません。荷役を民間業者にやらせ、慣れさせるのかもしれません。日本を戦争に巻き込む、より実戦的な動きを強めています。名港が兵站の拠点にならないよう抗議していきたい」と力を込めました。
 本村議員は「平和な民間港の名港を軍事利用されないよう、いっそう国にも求め、市民とともに頑張りたい」と決意を表明しました。
 本村議員は入港に先立つ8月末に県内の平和団体に同行して名港管理組合に入港を断るよう申し入れ、党市議団・県議団も同様の申し入れを行っています。
(9月6日 しんぶん赤旗)