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弾薬破片など実物を展示 豊田で平和願う戦争展開く

 
 愛知県豊田市で20、21両日、「平和を願う戦争展」が開催され、会場の産業文化センターには1100人以上の市民が訪れました。市内の戦争を記録する会や平和委員会、新婦人などでつくる実行委員会の主催。今年で29回目。

 今年は「高橋・松平地区と戦争」と題して、鞍ヶ池公園付近にあった陸軍弾薬庫などの資料を展示。弾薬庫は道路沿いに30カ所以上掘られ、国民学校の生徒も動員され弾薬運びの作業を強いられました。戦後、米軍により弾薬は焼却処分され、横穴は住宅開発などによりすべて取り壊されました。会場には、弾薬運びに実際に使用された木箱などが展示されました。
 終戦前日の1945年8月14日には、トヨタ自動車本社工場をねらった模擬原子爆弾「パンプキン」が投下され、周辺の家屋に大きな被害が発生しました。家屋につきささった実物破片や被害の実態をまとめた資料も展示されました。

 同展は、市内の空襲などの戦争資料や遺品を展示したほか、戦争体験を聞く会、愛知県平和委員会の矢野創事務局長による愛知の兵器づくりの実態の報告、童謡やオカリナ、ピアノの演奏、「はだしのゲン」上映会など多彩に取り組まれ、多くの人が来場しました。
 実行委員会の冨田好弘さんは「戦争展は、平和を求める草の根の運動。被害の継承も大事だが、加害の歴史を繰り返さないためにも記憶し、記録に残していきたい。トヨタにも戦争政策に協力しないよう求めていきたい」と話しました。
(8月24日 しんぶん赤旗)