名古屋市東区で16日、メディアやジャーナリズムの課題を市民の目線で考える「市民と言論シンポジウム」が開かれ、約40人が参加しました。市民とメディア研究会・あくせす、日放労中部支部など8団体でつくる実行委員会の主催。15年目を迎え、32回目です。
主催者あいさつに立った実行委員の脇田康子さんは「メディアに対し、おかしいことはおかしいと言って、みんなで一緒に考えていくことが大切。今日はローカル放送の価値と役割を考えていきたい」と話しました。
NHK名古屋放送局チーフディレクターの鎌倉英也氏が「ローカル放送がなくなる日!?~地域放送の役割を考える」と題して講演。NHK名古屋放送局が制作した「長良川河口堰(ぜき)~公共事業は誰のものか」を視聴したのちに、ローカル放送の意義・役割について意見を出し合いました。
鎌倉氏は、「全国ネットでは、地域の本当の問題が浮かび上がらない。河口堰など公共事業は一度始まってしまえば、多額の税金が投入される。地方から全国に発信することで、風穴をあけることができる」と話しました。
大学のゼミの研究の一環で参加した女子大学生(3年)は、「ローカル放送は、県外の人にも地域の問題を知らせる大事な役割を持っている。全国放送ばかりになってはダメだと思う」と語りました。
(7月20日 しんぶん赤旗)