参院愛知選挙区の各党予定候補と大学生の公開討論が5月30日、大府市の至学館大学で開かれ、ブラック企業、安保法などについて意見を交わしました。同大学の伊達コミュニケーション研究所(石田芳弘所長)と青年会議所愛知ブロック協議会の共催。
日本共産党・すやま初美、民進党・斎藤嘉隆参院議員、社民党・平山良平、減税・奥田香代の4予定候補が出席。自公の2予定候補は欠席しました。
谷岡郁子学長は「政治はゴジラのようなものだ」とあいさつ。ゴジラは環境を破壊し戦争をもたらす原因なる一方、キングギドラを倒す平和の使者にもなりうるとし、「憲法はゴジラを縛る首輪。ゴジラを操る方法を学ぼう」と学生によびかけました。
討論会は4予定候補が自らの政策を語った後、学生の質問に答える形ですすめられました。
すやま氏は、連日深夜労働の過酷な職場で10年間働いた経験を紹介し、国会議員になったらブラック企業・バイトを根絶し若者に希望ある未来をつくりたいと語りました。共産党が国会で躍進し、ブラック企業名や離職率を公表することになったと紹介しました。
父親がブラックな働き方をし、自らもブラックバイトをしている女子学生が「深夜まで働く父の体も、私が社会に出るときの両方が心配。共産党はブラック問題を話していたけれど他の先生はどう考えていますか」と質問が。斎藤、平山の両氏は労働法制の規制強化を主張しましたが、奥田氏は友人・周りに相談をとのべるにとどまりました。
安保法も議論になりました。女子学生が、愛知では軍需産業が盛んであることを指摘しながら、「安保法で私たち若者が戦争に行くことにならないか」と不安を投げかけました。
共産、民進、社民の各党は安保法反対の立場を表明。すやま氏は航空自衛隊小牧基地に隣接する三菱重工工場で最新鋭ステルス戦闘機の組み立て・整備がなされようとしていると安保法を先取りする事態が県内で進められていることを具体的に説明。「愛知の優れた技術を何に生かすのか政治に問われている」と語りました。
主催者の石田所長は自公が欠席したことについて「議論は対立があったほうがドラマチックになり面白いので残念だ」とのべました。
(6月1日 しんぶん赤旗)