参院選投票まで1カ月半となった22日、日本共産党の志位和夫委員長を迎えた街頭演説会が名古屋駅東口前で行われました。「SEALDs TOKAI」の岡歩美さん、シンガー・ソングライターの五島良子さんがマイクを握り、「すごいスピードで野党共闘が進んでいる」「野党共闘に努力する共産党の躍進を」と感動と期待を込めて応援演説。志位氏が演説を始めると人垣がぐんぐんと膨らみ、駅舎周辺の交差点、駅に直結するデッキの上から階段まで聴衆があふれ、遠くから手を振って声援を送る人も相次ぎ、熱気いっぱいとなりました。
参院選で必ず国会へ駆けあがろうと奮闘する、たけだ良介比例予定候補、すやま初美愛知選挙区(改選数4)予定候補が「日本共産党の議席は政治を変える確かな力になる」と力強く決意を表明。衆院比例東海ブロックの本村伸子議員が訴え、愛知県内衆院小選挙区予定候補7氏が勢ぞろいし、通行人に注目されました。
志位氏は、全国32ある参院選1人区について「パーフェクトで、32すべてで、野党統一候補が実現する見通しがついてきました。すべてで自公を打ち負かそう」と訴えると、聴衆からは「おー」という歓声。さらに衆院選での野党共闘の「具体化を加速」するなど、4野党党首会談(19日)の合意を報告すると、盛大な拍手がわき起こりました。
日本共産党躍進へ比例代表選挙で支持を広げに広げ、たけだ予定候補をはじめ9議席をめざすことを訴えるとともに、すやま予定候補が広告デザイン会社で長時間労働に苦しんだ経験を持ち、東日本大震災で救援活動に奮闘し、「若者に希望ある政治を」「政治の力で働くルールを」を原点に活動してきたと紹介して、「どうか激戦を勝ち抜かせ、必ず国会に押し上げてください」と熱く呼びかけました。
志位氏は、安保法制=戦争法にかかわって、参院選で三つの旗印▽憲法違反の安保法制=戦争法はきっぱり廃止する▽日本の政治に立憲主義を取り戻す▽安倍改憲を許さない―を掲げてたたかう決意を語りました。安倍晋三首相が「私は立法府の長だ」と国会答弁で繰り返していることについて「勘違いならお粗末、本気で言っているなら“気分は独裁者”、三権分立を否定することになる」と批判しました。
志位氏は、「日本国憲法は、世界でも最先端といっていい先駆的な内容をもっています。憲法9条は恒久平和主義の理想を極限にまで高めた、世界に誇る宝です」と力説。「30条にわたる豊かで先駆的な人権規定をもち、政治的権利とともに経済的権利も定めています。米国の法学者が世界の188カ国の憲法を調査したところ、世界でいま主流になった人権の上位19項目がすべて明記されています」と紹介し、「変えるべきは憲法ではなく、憲法をないがしろにした政治です。憲法を守り、生かした『国民が主人公』の国をつくろう。この願いを日本共産党に託してください」と訴えました。
志位氏は、暮らしと経済の問題で、「アベノミクス」の破たんがはっきりしたこと、消費税10%増税はきっぱり中止するしかないことを示し、格差をただし、経済に民主主義を確立する日本共産党の三つの改革提案を一つひとつ丁寧に紹介。この中で、トヨタ自動車1社で5500億円も減税されていることを明らかにし、「30万人分の認可保育園をつくるために必要なお金は5000億円です。トヨタ一社分の減税をただしただけで可能となります。大企業への減税の大盤振る舞いをやめさせ、富裕層に応分の負担を求め、暮らしを支える財源をつくっていく。この改革をやろう」と力を込めました。
また、沖縄での米軍属(元海兵隊員)による女性遺体遺棄事件について、志位氏は「卑劣な蛮行に強い憤りをもって抗議します。基地があるがゆえの事件であり、基地を押しつけつづけた日米両政府の責任は極めて重い」と指摘。沖縄県民の心に共通して刻まれている痛ましい事件・事故について述べ、「日本国民全体の問題として基地のない平和な沖縄を一緒に力を合わせてつくっていこう」と呼びかけると、聴衆は「そうだ」の声と盛大な拍手で応えました。
最後に志位氏が「野党共闘を必ず成功させ、共産党を大躍進させ、主権者・国民の手で新しい政治、新しい政府をつくろう。国民連合政府への扉をこじ開けよう」と訴えると、聴衆からは「野党は共闘」「憲法守ろう」「戦争法は絶対廃止」のコールが響きわたりました。
(5月23日 しんぶん赤旗)