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子どもの貧困 急ごう対策 党愛知県委が集い

 
 6人に1人が貧困状態に置かれ、あらゆる世代が貧困に陥る危険のなかで生活しています。とりわけ未来を担う子どもの貧困問題は大きくなっています。日本共産党愛知県委員会は3月26日、名古屋市内で「脱『貧困大国』―国会報告と活動交流のつどい」を開きました。各界からの取り組みの報告に120人の参加者が熱心に聞き入りました。

 名古屋市北区で「子ども食堂」を運営する杉崎伊津子さんは、経済的理由による子どもの欠食や孤食(自宅で一人で食事)、冬休み明けに痩せて登校する児童の実態を報告。「地域ぐるみで運動しているが、行政が解決するべき問題が多くある。長時間労働解消、留守家庭支援策などを根本から変える必要がある」と強調しました。
 大治町で「無料塾」を開いている吉原経夫さん(元中学校教師、日本共産党町議)は「塾に行っていない子どもの家庭は一人親家庭や兄弟が多く。塾費の支払いが厳しいのが要因と思われる」と述べ「個人の力では限界があり、行政に働きかけることが重要。県に学習支援を求めたが計画はない。大治町では2014年度から学校支援地域本部授業を始めた。今年5月から月2回、中学校3年生を対象に公民館で学習支援をすることになった。さらに充実させたい」と報告しました。
 元愛知県児童相談所職員の水谷英三さんは愛知県の児童相談所が2014年度に対応した児童虐待相談件数が5年連続過去最多の3188件(前年比844件増)と報告。「労働環境改善、子育て支援体制の充実が急務」と語りました。

 つどいでは日本共産党の本村伸子衆院議員が「貧困と格差をただし、暮らし最優先で経済再生をはかる」四つの提案など「貧国大国」脱却をめざす日本共産党の取り組みを報告。各界からの報告が続きました。
 司会を務めた、たけだ良介参院比例予定候補とすやま初美参院選挙区予定候補が、参院選で勝利し、国会で取り組む決意を述べました。
(4月3日 しんぶん赤旗)