愛知県小牧市で6日、地方自治体にとって図書館はどうあるべきかを学ぶため、元総務相で慶応大学教授の片山善博氏を招いた講演会が同市東部市民センターで開かれ、市民、市議ら350人が参加しました。
主催は「小牧の図書館を考える会」。同会は、民間丸投げの指定管理でなく、市直営の図書館を求めています。
同会共同代表の渡辺育代さんは「市民一人ひとり違うニーズがあるので、図書館づくりは市民の声をていねいに聞いてすすめたい」とあいさつ。
片山氏は、「図書館の役割は、住民の知的自立を促す知の貯蔵庫」とし、司書を通じて利用者が必要とする情報を提供する重要な役割があり、単なる貸し本屋ではないとのべました。とりわけ自治体の公立図書館に期待することとして、郷土資料や地域の歴史を整理・保管し、市民の必要に応じて提供できるようにしなければならないと語りました。
昨年の住民投票でツタヤ図書館が否定され、同市は今年4月から図書館審議会を発足させ、図書館建設をどうするのかゼロベースで審議します。
フロア発言では「審議会を傍聴することで市民としてチェック機能を果たしたい」「知的自立を促す役割はツタヤ図書館では果たせない」など声がありました。
(3月8日 しんぶん赤旗)